受賞作品の紹介
女子学院では、中学3年生の夏休みにボランティア活動をします。事前学習をしたうえで、自分で活動する場所を探し、日時を選んで各々参加しますが、高校生になって続ける生徒もいます。白梅福祉作業所は、YWCA班や有志の生徒たちが30年以上も交流させていただいている施設です。
高2 菊地愛佳さんが、そこでのボランティア体験を通して書いた詩が全国高等学校文芸コンクールの詩部門で最優秀賞・読売新聞社賞をいただきました。その作品と、作品に対する思いや喜びを載せます。
開花宣言
私は表現することが大好きです。見たもの、聴いたものについて、感じたままに筆を走らせること。それを読んでくれた他者と心を通わせること。文芸は私に豊かな時間を与えてくれます。
受賞作「一輪の花」は、夏休みにボランティアに訪れた、「白梅福祉作業所」での経験をもとに書いています。大好きなお菓子作りの仕事を頑張る方、私の手を引いて昼食に連れて行ってくれる方など、温かい人たちに囲まれて過ごした二日間は、日常のあわただしさの中では得ることのできない、精神的な余裕が与えられました。そんな人たちのことを忘れたくないという思いから、この詩は出来上がりました。ボランティアを通して、「生きるとは何か」をはじめ、様々な問いが湧いてきて、それが次々と言葉になったように感じています。私自身の思いのあふれたこの作品が、最優秀賞という素晴らしい賞を頂けて、とても嬉しく思います。