自宅学習期間延長のお知らせ
2020年5月1日
生徒・保護者の皆様
女子学院 院長 鵜﨑 創
日頃より、女子学院の教育にご協力いただき感謝申し上げます。
様々な制限のもとにおかれた生活の中でありますが、皆様がそれぞれのご家庭において健康を守られ、日常を取り戻すために忍耐をもって過ごされていることと存じます。保護者の皆様におかれましては、厳しい状況下での社会的な責務を負ってくださっている方も多いことと存じます。とりわけ医療に携わっていらっしゃる保護者の皆様に深く感謝申し上げます。
4月より学校生活を開始できず現在に至っており、学校の役割が十分に果たせずにいる状況にありますことを、大変心苦しく思っております。また、これまでに誰も経験したことのない困難な状況の中で、学習環境維持のため、それぞれのご家庭でご協力をいただいておりますことを感謝申し上げます。予定していた学校行事の中止や変更など、本来ならば、日常の学校生活の中で得られたはずの貴重な機会を奪われてしまっていることを思うと、生徒の皆さんはとても悔しい思いをしていることでしょう。生徒の皆さんの命を守ることを最優先に考えた上で、学校再開を期して、皆様と共にこの困難な時を乗り切っていくことができるよう、私たちも努力してまいります。
緊急事態宣言が出てからは全国的に外出自粛などの努力を重ねておりますが、新型コロナウイルスの感染拡大は未だ収束の兆候が見られません。4月当初においては、5月6日に緊急事態宣言が解除される見通しで11日の学校再開を目指しておりました。しかし、現在の状況から11日の再開は困難と判断せざるを得ず、自宅学習期間を5月31日まで延長することといたします。学校再開日については、社会の状況によって判断し、あらためてお知らせいたします。
この期間延長に伴い、再開後に予定しておりました学校行事についても更に見直しをせざるを得ません。7月に延期を計画しておりました中学3年生の東北旅行は年間計画の中で可能性を模索しましたが、残念ながら中止といたします。中学2年生のごてんば教室と高校3年生の修養会は、宿泊を伴わない形で時期と内容を検討することといたします。また、これまで夏休みとしておりました期間にも、授業日を設定するほか、必要な科目について授業の補いを実施する予定でおります。大きな変更となりますが、どうぞご理解ください。
4月20日より、課題発送に加えてロイロノートの利用を開始いたしました。現状では、課題の配信や提出、質問受付など、何とか双方向のやり取りが可能となっています。様々な工夫をし、できる限りストレスのない方法で自宅学習をサポートしていきたいと考えてはおりますが、急な導入であったために、十分な環境でスタートできませんでした。心よりお詫び申し上げます。どうかご理解いただき、引き続きご家庭でもご協力をいただきたくお願い申し上げます。
海外でのロックダウンとは異なり、現在日本では自粛要請といった形でこの感染症と戦っています。法的規制がないことには賛否両論あろうかと思いますが、女子学院では、「聖書に聴き、自ら治める」姿勢を日頃から大切にしています。様々な情報が乱れ飛ぶ中で、私たちは今なすべきことを自ら選び取っていかなければなりません。できないことは多くあります。しかしそこには「今まではできていたのに」という前置きがついています。このような時だからこそ、今まで与えられていたものを見直し、感謝する心をもち、平常に戻った時には、その一つひとつを大切にしていきたいものです。感染症との闘いは、私たちの自制と忍耐によって必ず終息の時を迎えます。今はまだ困難な暗闇の中にありますが、希望をもって光を見出していきましょう。生徒の皆さんの笑顔を一日も早く見られることを楽しみにしています。