マグノリア祭準備中!
◇マグノリア祭準備中!◇
◇マグノリアと女子学院◇
女子学院の文化祭は”マグノリア祭”といい、また生徒ホールの名前も”マグノリア・ホール”といいます。
このマグノリアとは、女子学院にゆかりの2つの花「泰山木(タイサンボク)」と「白木蓮(ハクモクレン)」から付けられたものです。
泰山木は5~6月に20cmほどの白い大きな香りのよい花を咲かせる常緑樹で、白木蓮は3月頃に白い花を咲かせる落葉樹です。
明治の20年代まで日本も欧米と同じ9月入学、6月卒業でしたが、この6月の卒業の頃咲くのは泰山木で、北アメリカ原産のこの木は、明治の初めに日本に渡来してきたものです。
一方、明治30年頃から現在と同じ3月卒業と変わり、この3月の卒業の頃咲くのは白木蓮です。この頃から、校庭にあった白木蓮の下で卒業写真を撮っていたようで、泰山木と共に戦災で消失してしまうのですが、満開の白木蓮をバックに撮った写真は何枚も残されています。共に洋名では”マグノリア”という言葉が入ります。
ところで、大正11年卒業の作家・幸田文の「草の花」という女子学院での学生時代を描いた作品には次のようにあります。
<運動場の中ほどには、目を射て来るみごとな大木があった。葉のない枝々に大輪の白い花がいっぱいに咲き盛って、あたりから明るく飛びぬけている。(略)ここでは日常沢山な英単語がつかわれていたので(略)あの白い花をさえ上級生はマグノリアと教えてくれた・・・>とあり、英語で呼べば共にマグノリアなので、白木蓮もそう呼ばれていたようです。
しかし、『女子学院五十年史』の見返しにはこの2つの花が描かれており、解説には「白木蓮とマグノリア(図・中央)の花」とあり、どうもマグノリアは泰山木の方をさすようです。