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中学入学式「歓迎のことば」を紹介します

中学入学式で中学三年生の生徒の述べた「歓迎のことば」を紹介します。

咲き誇る花々が私たちの新たな出会いを温かく見守ってくれる、そんな季節となりました。皆さんを迎える事が出来て在校生一同大変嬉しく思います。
皆さんは女子学院に対してどのようなイメージを持っていますか。
私は女子学院に入学するまでずっと勉強が好きではありませんでした。私が女子学院に入学したいと思った理由の一つに、「女子学院は自由な学校らしい。毎日が自由で楽しい青春を送れるかもしれない。」このように考えたという事があります。しかし、「私の考えは間違っていたのだ」と女子学院での毎日が教えてくれました。自由には責任が伴うのです。その代表例が、クラブ活動や委員会です。女子学院では、体育祭や文化祭などの日々の行事や、クラブ活動の運営が生徒たちに任されています。私たちの学校生活をより充実したものにするためには、ただ楽しむだけではなく、責任を負って自主的に行動するという事が求められるのだと気付かされました。
学校生活は楽しいこともありますが、うまくいかない事が続き、投げやりになる事や、時には自分が嫌になることもあるかもしれません。そんな悩みの一つ一つに対して、礼拝での聖書の御言葉が優しく励まし、私の背中を押してくれます。私には、能力や才能のある友人と自分を比べて、自分自身を否定していた時期があります。そんな時、礼拝で、「わたしの目にあなたは価高く、貴く、わたしはあなたを愛する。」というイザヤ書43章4節の言葉を聞きました。この言葉を聞いた際、礼拝でお話ししてくださった先生は、「皆さん一人一人が神さまに愛されているのです。」と仰っていました。それを初めて聞いた時、「私たちには能力や才能に関わらず、神さまからの無条件な愛が注がれているのだ。」と気づき、ありのままの自分を少しだけ受け入れる事ができるようになりました。
私は女子学院に入学してから、初めてキリスト教に触れました。入学当初は礼拝に慣れることで精一杯でしたが、礼拝を守っていく中で「聖書の御言葉は、私たちに寄り添ってくれる存在なのだ。」と思うようになりました。皆さんにもそう感じる機会が必ずあるはずです。
自分を受け入れることと同じくらい、他人を受け入れることも大切です。女子学院では自分の考えや思いを、自分の言葉で伝える事が多くあります。例えば、作文などの課題や、授業中のディスカッションなどです。これらは全て「自分を知り、他人を知る」事につながります。互いに互いを受け入れて認め合う事、それが成長の糧になるのです。
こうして改めて考えてみると、女子学院での全てが私に気づきを与えてくれています。今までの女子学院生活が今の私を作り上げたのです。
毎朝の礼拝、課題、ディスカッションなど最初は慣れず、戸惑う事も多くあると思います。ですが、一度立ち止まって考えてみてください。その中には何かしらの気づきがあるはずです。クラブ活動や委員会、礼拝、友人との何気ない会話、全ての出会いが皆さんを成長させ、世界を広げてくれるのです。
私は最初に「勉強が好きではなかった。」とお話ししました。女子学院は単なる勉強ではなく、その先にある「本当の学び」を得られる場所です。皆さんもそれぞれ自分自身の学びを女子学院での六年間で見つけてみてください。
女子学院は153年目の歩みを始めました。私たちと一緒に新しい歴史を創っていきましょう。皆さんとの中学校生活を心から楽しみにしています。皆さんのこれからの学校生活がより充実したものとなるようお祈り申し上げ、歓迎の言葉と致します。

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