標語聖句2022年度
女子学院の標語聖句は、その聖句の意味を生徒が1年の課題として考えるように、年度初めに院長が選んでいるものです。
2022年度の標語
「あなたがたの光を人々の前に輝かしなさい。」
(マタイによる福音書5章16節)
創立150周年の行事を通して、私たちは女子学院の歴史を振り返り、卒業生の言葉を聞き、思いを新たにして、次の歴史を築いていくことを確認してきました。また、常に神様が共にいて下さることを確信し、未来に向かって安心して歩んでいけることを知りました。
神様から与えられた賜物を見出し、それを磨いて自らのためばかりでなく他者のために用いること。創立以来大切にされてきた女子学院の教育では、神様からいただいた恵みを、ただ大切にしまっておくのではなく、自ら積極的に用いることを求められています。神様は私たちに様々な賜物をお与えになりました。私たちがなすべきことは、まずその賜物が何であるかを見つけることです。他人よりも何か優れているものを自らの賜物として探そうとする人も多いかと思います。これまで他者との比較、競争の中で評価を得て、認められてきたのであれば、その様に考えるのは自然なことかもしれません。しかし、神様の見方は、私たちの見方とは異なります。「わたしの思いは、あなたたちの思いを、高く超えている。」(イザヤ 55:9)とある通りです。これまでの価値観にとらわれず、自分をあらためて見直してみることが必要です。
神様は私たち一人ひとりを慈しみ、それぞれに恵みの賜物をお与えになりました。それは他者に勝り、秀でたものということではなく、あなたにふさわしいものとして、大切に育てるようにと、神様が与えてくださったものです。私たちは、この恵みの賜物を活かすことができるように努力していかなければなりません。私は何者であるのか、なぜこの場に生かされているのかという問いを発しつつ、神様によって備えられた道を探っていくべきなのです。この道は、自分に与えられた賜物を磨くことによって、しだいにはっきりとしてくることでしょう。賜物を活かすには、神様が私に何を与えてくださったのか、聖書の御言葉に聴きながら、時間をかけて探してみることが大切です。焦る必要はありません。私たちが必要な時に必要なものを見出すことができるようにと、神様はいつも備えていてくださるからです。
「あなたがたは世の光である。」(マタイ 5:14)と主イエス・キリストは言われました。そして、自らを照らす光ではなく、世を照らす光として、与えられた賜物を用いなさいと勧めています。あなたがたの行いによって、存在によって、周りの人々が今まで見えなかったものを、見ることができるようになる。今まで知らなかったものを知るようになる。そのようなとても貴重なはたらきをすることができるようにと、神様はそれぞれに賜物をお与えになったのです。ともし火は升の下ではなく燭台の上に置かれます。これにより、神様が私たちにどのような恵みをくださったのか、その導きが明らかになるのです。
あなたがたが受け取った恵みと賜物を明らかにし、どうかそれを世に示してください。神様の大いなる御業が、あなたをどのように成長させたのか、人々に知らせてください。神様の御心に従って歩む人の輝きは、衰えることがありません。それどころか、賜物が活かされることにより日々輝きを増していくことでしょう。この輝きを大切にしてください。
(院長 鵜﨑 創)
これまでの標語より
- 2023年度 「動かされないようにしっかり立ち、主の業に常に励みなさい。」
(コリントの信徒への手紙一15章58節)
- 2022年度 「あなたがたの光を人々の前に輝かしなさい。」
(マタイによる福音書5章16節)
- 2021年度 「主を尋ね求めよ、見いだしうるときに。」
(イザヤ書55章6節)
- 2020年度 「あなたがどこに行ってもあなたの神、主は共にいる。」
(ヨシュア記1章9節)
- 2019年度 「わたしがあなたがたを愛したように、互いに愛し合いなさい。」
(ヨハネによる福音書15章12節)
- 2018年度 「希望はわたしたちを欺くことがありません。」
(ローマの信徒への手紙5章5節)
- 2017年度 「あなたがたは神に愛されている子供ですから、神に倣う者となりなさい。」
(エフェソの信徒への手紙 5章1節)
- 2016年度 「狭い門から入りなさい。」
(マタイによる福音書 第7章13節)
- 2015年度 「恐れるな、わたしはあなたと共にいる。」
(イザヤ書 第43章5節)
- 2014年度 「人は目に映ることを見るが、主は心によって見る。」
(サムエル記上 第16章7節)
- 2013年度 「神はすべてを時宜にかなうように造り、また、永遠を思う心を人に与えられる。」
(コヘレトの言葉 第3章11節)
- 2012年度 「無くてならぬものは多くはない。いや、一つだけである。」
(ルカによる福音書 10章42節)
- 2011年度 「真理はあなたたちを自由にする。」
(ヨハネによる福音書 8章32節)
- 2010年度 「平和を実現する人々は幸いである、その人たちは神の子と呼ばれる。」
(マタイによる福音書 5章9節)
- 2009年度 「青春の日々にこそ,お前の創造主に心を留めよ。」
(コヘレトの言葉 12章1節)
- 2008年度 「草は枯れ、花はしぼむが、わたしたちの神の言葉はとこしえに立つ。」
(イザヤ書 40章8節)
- 2007年度 「自分自身を愛するように隣人を愛しなさい。」
(レビ記 19章18節)
- 2006年度 「わたしは道であり、真理であり、命である。」
(ヨハネによる福音書 14章6節)
- 2005年度 「しかし、成長させてくださったのは神です。」
(コリントの信徒への手紙 Ⅰ 3章6節)
- 2004年度 「わたしはぶどうの木、あなたがたはその枝である。」
(ヨハネによる福音書 15章5節)
- 2003年度 「いつも喜んでいなさい。絶えず祈りなさい。どんなことにも感謝しなさい。」
(テサロニケの信徒への手紙Ⅰ 5章16~18節)
- 2002年度 「喜ぶ人と共に喜び、泣く人と共に泣きなさい。」
(ローマの信徒への手紙 12章15節)
- 2001年度 「イエス・キリストは、きのうも今日も、また永遠に変わることのない方です。」
(ヘブライ人への手紙 13章8節)